新しいインフルエンザワクチンについて~フルミスト点鼻液~

10月1日から当クリニックでもインフルエンザワクチンの接種が始まります!
昨年から今年の春ごろにかけてインフルエンザの流行が見られ、岡山県下でも学級閉鎖や学年閉鎖が相次いで起こりましたね。
インフルエンザワクチンは接種することで、インフルエンザウイルス感染症にかかりにくくする、またかかった時の症状の重症化を防ぐなどの効果があります。
実際にインフルエンザウイルス感染症にかかった際に、インフルエンザワクチンを接種していた方は発熱が微熱程度だったいう事例も複数あります。
そして今年、これまでは注射でしか接種ができなかったインフルエンザワクチンに鼻からの接種ができる新しいワクチンが使用できるようになりました!
報道番組などでご覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、注射が苦手なお子さまなどにとって針を使用することなく接種ができるのはメリットが大きいと考えられます。
そこで、新しいインフルエンザワクチン「フルミスト点鼻液」についてお伝えします。
フルミストは注射ではなく、両鼻に噴霧するワクチンです。

<フルミストのメリット>
・注射が苦手なお子さまには「痛くない」事で身体的、心理的負担の軽減が期待できる
・インフルエンザウイルスの侵入経路である鼻粘膜に直接免疫を誘導するため発症予防効果が高く、感染してしまった場合でも重症化を抑制できる
・個人差はありますが、長い方で約1年の予防効果が認められる
・これまで注射でのワクチンでは、13歳未満の方は2回接種が推奨されていましたが1回のみの接種で済む

<注意するべき点>
・接種後、軽い感冒様症状(鼻水・咳など)を、約50%の方で認める。
・微熱を含めて発熱を約10%の方で認める

<接種が受けられない方>
・2歳未満の方
・19歳以上の方
・明らかな発熱のある方
・重篤な急性疾患にかかっている方
・本剤の成分でアナフィラキシーを呈した事が明らかな方
・免疫機能に異常のある疾患がある方、免疫抑制剤を使用している方

<接種に注意が必要な方>
・ゼラチン含有の製剤や食品に対してアナフィラキシーの既往がある方
・心疾患、腎臓疾患・肝臓疾患・血液疾患・発育障害等の基礎疾患がある方
・過去にけいれんの既往がある方
・予防接種後2日以内に発熱のみられた方や全身性発疹等アレルギーを疑う症状があった方
・免疫不全者と接触を持つ方
・重度の喘息を有する方
・本剤の成分または鶏卵、鶏肉その他鶏由来のものに対してアレルギーをお持ちの方
・副腎皮質ホルモン剤を使用している方
・アスピリンを使用している方