鶏卵アレルギーについて🥚

はじめに大切なこと
※離乳食の開始前に食物アレルギーの検査をご希望される保護者さまもおられますが、当院ではお勧めしておりません。血液検査の値はあくまでも目安であり、血液検査のみで食物アレルギーの診断はできません。血液検査で反応があっても実際には摂取しても症状がない場合、その逆に反応がなくても摂取すると症状がでてしまう場合もあります。
これからさまざまな食感や食物に触れていくお子さまの豊かな食生活のために、適切な時期から少量ずつさまざまな食物を試してみてあげてください!アレルギーを懸念して摂取の開始時期を遅らせたりしても、食物アレルギーを予防することにはつながりません。

乳児期に食物アレルギーの原因になりやすい『鶏卵について』です。
鶏卵アレルギーについてお話をする前に離乳食開始のポイントをお伝えします。
離乳食の開始は生後5〜6ヶ月頃と言われていますが、
▷首が座っていて寝返りができる
▷スプーンなどを口に入れても舌で押し出さなくなる
▷近くで食事をしていると目で追いかけたり、よだれが増える
などの発育状況や食事への興味が出てくると開始するポイントになります。
10倍のつぶし粥⇒すりつぶしたお野菜⇒お豆腐・白身魚などのタンパク質を少量から試します。
※発育や発達には個人差があるので、月齢はひとつの目安です!
※初めての食材を食べさせる時はお子さんの体調や機嫌が良く、平日の朝など何か症状が出ても病院が開いている時がおすすめです (授乳・離乳の支援ガイド2019年版 参考)!

卵の栄養素は『タンパク質』です。
▷▷離乳食初期(生後5〜6ヶ月ごろ)から少量ずつ加熱卵黄から試す
▷▷加熱卵黄が1個分(Mサイズの卵:約15g)問題なく食べることができたら少量ずつ加熱卵白を試す
▷▷加熱時間が長く、加熱温度が高い調理法によりアレルギーを起こしにくくなる
(例:20分以上加熱したゆでたまご)
▷▷溶き卵や茶碗蒸しなどの半熟になりやすい食品はアレルギーが起こりやすい
▷▷年齢と共に食べることができるようになるお子さんの割合が高い
▷▷卵が食べられなくてもお肉やお豆腐・お魚などでタンパク質は補うことができる
▷▷ハンバーグのつなぎなどは片栗粉やジャガイモのすりおろしで代用ができる
▷▷最近は卵不使用の加工品(マヨネーズやハムなど)も販売されている

鶏卵アレルギーについてです。
・乳児期における食物アレルギーの原因の第1位
・卵黄よりも卵白でのアレルギーが起こりやすい
・加熱することによりアレルギー症状が出にくくなる
・うずらの卵でもアレルギー症状が出ることがある
・近年は卵黄摂取後、2~3時間経過した時に嘔吐症状がみられる『消化管アレルギー』タイプのアレルギーが増加している