今日は『魚アレルギー』についてです。
アレルギー症状は全身に出る可能性があります。
最も多いものは皮膚症状でかゆみ、じんましんなどの出現、また消化器症状では下痢・腹痛の症状が出現することがあります。
呼吸器症状では鼻水やくしゃみがあり、重症化の場合は呼吸困難や血圧が低下し意識消失を起こすこともあります。
皮膚症状のみであれば症状の改善があるかどうかしばらく様子を見ていただき、後日でも良いので病院を受診しましょう。
呼吸困難などの症状があればすぐに救急車を呼んで対応しましょう。
魚アレルギーは、魚の筋肉に含まれるパルブアルブミンという蛋白質が主な原因とされます。
その物質の含有量が多い魚は、キンメダイ、カマス、メバル、イサキ、マダイ、アジなど小型の魚です。
一方、含有量が少ない魚は、ホッケ、サケ、カツオ、マグロ、サメ、エイなどの大型の魚です。
魚アレルギーの診断は、それまで食べて症状が出たことがあったかなどの詳しい経緯と食物負荷試験で実際に食べて症状が出るかを確認したり、必要時は採血検査などを行ったりして総合的に診断します。
魚を食べて症状が出たからと言って必ずしも魚アレルギーとは限らないので自己判断での除去は避けましょう。
ヒスタミン(鮮度の落ちた魚の中で生成される物質)やアニサキス(魚にいる寄生虫)による食中毒で一見、アレルギーのような症状を引き起こす可能性もあります。
ヒスタミンによる食中毒は、生鮮魚介類を食べてから1時間以内に顔面の赤みや腫れ、蕁麻疹、嘔吐などの症状が出現し、重症化すると呼吸困難や意識消失を起こすこともあります。
アニサキスによる食中毒は、生鮮魚介類を食べてから1時間以内もしくは数日経過してから、激しいみぞおちの痛みや嘔気、蕁麻疹や下痢が嘔吐などの症状が出現し、重症化するとアニサキスが腸に穴をあけてしまい腹腔内に出てしまう腸穿孔を引き起こすこともあります。
食べてから症状が出現するまでの時間や症状がアレルギーと似ているため判断は難しく、自己での判断はせずに症状の出現時は病院を受診し診察を受けるようにしましょう。