突発性発疹症とは🤒

症状は
・38度以上の発熱が約3日間つづく。
・熱が下がり始めてから赤い発疹が現れる。
高熱のわりに元気なことが多く、鼻水、咳など他の症状も軽度です。
発疹は解熱後、半日くらいから出現し体幹から上肢(手)、頸部(首)、顔面、下肢(足)へと広がります。発疹は残ることなく2~3日で消失します。発疹がでてから機嫌が悪くなることが多く、心配られるご家族もいらっしゃいます。

感染のほとんどがご両親の唾液から感染します。3歳以上の人はすでに原因ウイルスであるHHV-6、HHV-7に感染しておりそれが体内に潜んでいます。生後6か月くらいまでは、お母さんから貰った免疫である「移行抗体」があるため、少量のウイルスが赤ちゃんの体内に入っても発症することはほぼありません。しかし生後6か月を過ぎると「移行抗体」が体内から消えてしまいます。移行抗体が消えた時期に、原因となるウイルスが体内に入ってくると突発性発疹症として発症します。

突発性発疹症の特別な治療はなく対症療法が中心となります。
家での対処など、全身状態(顔色は悪くないか、意識がしっかりしているか、痙攣がないか、水分が摂取できているか、おしっこは出ているかなど)を観察してください。
突発性発疹症は、生まれて初めての病気、発熱として直面することが多い病気です。発熱があることでとても心配されると思いますが、発熱だけであれば脇の下、足の付け根、首元など太い血管があるところを冷やしてあげると効果的です。解熱薬を使用していただいても構いません。ぐったりしているなど、少しでも気になることがあれば慌てずに受診してください。

高熱に伴いまれに5~10%で熱性痙攣を認めることがあります。
良好な経過をたどることがほとんどですが、まれに脳炎、脳症、劇症肝炎、血小板減少性紫斑病などの重篤な合併症をおこすことがあります。極端に機嫌が悪い、意識状態がいつもと違う場合には注意が必要です。その様な場合には、救急病院を受診することも必要です。

突発性発疹症はほとんどの方が1回のみと言われています。しかし原因ウイルスが2種類ありHHV-7はHHV-6よりも遅れて感染する傾向にあるため乳幼児期に1回目を発症、2~4歳頃に2回目の発症を経験することがあります。当クリニックでも5歳、6歳のお子さまに突発性発疹症の症状を認めた事例があります。