月別アーカイブ: 2024年6月

クラゲと納豆アレルギーについて

今日は少し特殊な食物アレルギーについてです。

離乳食開始のポイントについては、4月19日に記載しております。
良ければご参照ください。
 
今回は、クラゲと納豆に関する特殊な食物アレルギーの紹介をします️。

▷▷ 納豆アレルギーは食物アレルギーには珍しく、接触から症状が出るまでに時間がかかる「遅発性」の経過をたどる。
そのため、原因となる食品がわかりにくく、何回もアレルギー症状を繰り返す傾向があります。

▷▷ 納豆アレルギーの原因物質は大豆や納豆菌ではなく、発酵してできる独特のネバネバ成分に含まれる。
  
▷▷ネバネバ成分に含まれるのが、ポリガンマグルタミン酸 (PGA)という成分。
通常の食物アレルギーは、原因食物を食べてから30分〜2時間ほどでアレルギー症状が起こりやすいが、PGAは消化に時間がかかるため、納豆でのアレルギーは遅れて症状が出現する。

▷▷マリンスポーツが楽しい季節ですが、この時期に海で遭遇する可能性があるのが「クラゲ」。海でクラゲに刺されてしまう恐れは誰にでもあり、クラゲが毒針を刺し込む時にPGAが体内で作り出される。

▷▷サーファーなどマリンスポーツを頻回にする方などで何度もクラゲに刺されたりするうちにPGAに対する抗体が体の中に作られ、納豆を食べた時にPGAと同じ成分のネバネバに反応してアレルギーが発症するとされる。
※一度クラゲに刺されたら、その後は納豆が食べられなくなるのではない。

これまでは全く症状が出現していなかった方も、突然、アレルギー症状が出現することがあります。もし、呼吸ができにくくなるなど命に関わるような症状があれば、すぐに救急車を呼んで対応をしてください。
皮膚の発疹などで時間経過とともに改善してくる症状であれば慌てず、病院を受診し診察を受けて、相談をしてみてください。
食物アレルギー

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果物・野菜アレルギーについて

今日は少し特殊な食物アレルギーについてです。

離乳食開始のポイントについては、4月19日に記載しております。
良ければご参照ください。
 
果物・野菜に対する食物アレルギーについて

皆さん、果物を食べて『喉がイガイガする』『甘さより苦味を感じる』etc…の症状を
感じたことはありませんか??
感じたことがある方!!花粉症ですか?!
口腔アレルギー症候群と言われる、お口の中にだけ感じる違和感のような症状です。

▷▷果物や野菜は、離乳食初期(5〜6ヶ月頃)から食材として使用できる

▷▷低年齢でのアレルギー発症率としては鶏卵や小麦、牛乳や木の実類などに比べて多くはない
  
▷▷近年、花粉症を発症する年齢の低年齢化が進んでいることが知られている
  ※特にスギ花粉は患者数が増加

▷▷花粉症になっている人が果物や野菜(リンゴ、モモ、メロン)などを食べると症状が出ることがある

▷▷花粉-食物アレルギー症候群がある人の約1〜2%に重い症状になる人も居る

▷▷原因の花粉の飛散が多い時期は、さらに症状を感じやすい

これまでに大きなアレルギーはなかったけど、ある果物や野菜を食べると違和感があるなぁ思う方、
特定の時期に鼻水や鼻詰まりに悩まされるという方、花粉症や花粉に関連した食物アレルギーの可能性もありますので、
気になる方は受診を検討してみてはいかがでしょうか??
お子さまと一緒にお父さんやお母さんがアレルギー検査を受けられる御家族もいらっしゃいます。
原因が分かることで、花粉飛散時期前の事前対応ができる、根本治療が検討できるなどのメリットもあります。
食物アレルギー

魚アレルギーについて

今日は『魚アレルギー』についてです。
離乳食開始のポイントについては、 4月19日に記載しております 良ければご参照ください。
生後7ヶ月頃から離乳食に魚を試してみてください。

アレルギー症状は全身に出る可能性がある。
最も多いものは皮膚症状で、かゆみ、じんましんなど。
消化器症状では下痢・腹痛がある。
呼吸器症状では鼻水やくしゃみがあり、重症化の場合、呼吸困難や血圧が低下し意識消失を起こすこともある。

魚アレルギーは、魚の筋肉に含まれるパルブアルブミンという蛋白質が主な原因。
含有量が多いのは、キンメダイ、カマス、メバル、イサキ、マダイ、アジなど小型の魚で
一方、含有量が少ないのは、ホッケ、サケ、カツオ、マグロ、サメ、エイなどの大型の魚である。

魚アレルギーの診断は、それまで食べて症状が出たことがあったかなどの
詳しい経緯と食物負荷試験で実際に食べて症状が出るかを確認したり、必要時は採血検査などを行ったりして総合的に診断する。
魚を食べて症状が出たからと言って必ずしも魚アレルギーとは限らないので自己判断での除去は避ける。

ヒスタミン中毒(鮮度の落ちた魚の中で生成されたヒスタミンが、アレルギーのような症状を引き起こすこと)やアニサキス(魚にいる寄生虫によってアレルギーのような症状がでる)の可能性もある。
皮膚症状のみであれば症状の改善があるかどうかしばらく様子を見る。
ただし、命に関わるような症状があればすぐに救急車を呼ぶ。

食物アレルギー

甲殻類アレルギーについて

今日は食物アレルギーの原因になりやすい『甲殻類』についてです。

離乳食開始のポイントについては、4月19日(金)に記載しております。
良ければご参照ください。

甲殻類の栄養素は『良質な動物性たんぱく質・カルシウム・鉄・亜鉛などのミネラル類・ビタミンなど』です。

▷▷離乳食完了期にあたる1歳〜1歳6ヶ月頃から加熱処理をしたものを与えても良いとされる

▷▷生の甲殻類に関しては3歳以降での開始が目安とされる
  
▷▷エビにアレルギー症状がある場合、高い確率でカニに対してもアレルギー症状が出現することが多い
  
▷▷軟体動物とされるイカやタコ、貝類でもアレルギー症状が出現する可能性もあるがその割合としては低い

▷▷運動することが誘発となりアレルギー症状が出現する原因食物としての割合が高い

▷▷食品表示法に基づき工場などで作られる加工食品などは原材料にエビやカニが表記されている

▷▷調味料にエキス成分として含まれている場合もある

▷▷甲殻類にアレルギーがある場合、食べられるようになる可能性は低いとされる
  
本日までに掲載しました食物に関しては、特定原材料に指定されており、アレルギー症状が多いとされる食物です!
しかし、アレルギーは個人差がありますので、どの食物に関しても不用意に避けず、
『まずは食べてみる』ということを基本にしていただければと思います。
お子さまの食生活がより豊かになりますようサポートさせていただけたらと思います。
食物アレルギー

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