溶連菌感染症

溶連菌感染症ってどんな病気?

写真:溶連菌感染症

「溶血性連鎖球菌」の感染によって引き起こされる病気です。溶連菌はたくさん種類が存在しますが、一般的によく知られているのが「A群溶血性連鎖球菌」です。主に“のど”に感染して、咽頭炎、扁桃炎を起こします。それらに赤く小さい発疹を伴う事もあります。まれに、リウマチ熱や腎炎などの重篤な合併症を起こします。

どんな症状?

  • 高熱
  • 咽頭痛
  • 咽頭発赤
  • イチゴ舌
  • 発疹

代表的な症状は、38〜39℃の高熱と咽頭痛です。
発熱、全身倦怠感、咽頭痛によって発症することが多いですが、3歳未満では熱があまりあがらない事が多く、腹痛や嘔吐、頭痛を主症状とすることがあります。体や手足に赤く小さい発疹が出たり、苺のつぶつぶの様な舌がみられたりすることがあります(イチゴ舌)。発疹が出た場合、急性期を過ぎると、手足の指先に落屑(皮むけ)が認められる事があります。風邪と違って咳、鼻水が出ないのも特徴です。

どうやって感染するの?

唾液・鼻水などが口に入ることで感染します。(飛沫感染(ひまつかんせん))
感染してから症状がでるまで、2〜5日程かかります。

検査ですぐわかる!

喉を綿棒でぬぐって溶連菌がいるかどうか調べます。
菌の蛋白質との反応から診断する方法で、10分程度で結果が出ます。健康な児でも5~20%に溶連菌が存在します。「検査で溶連菌がいる=溶連菌感染症 」ではなく、咽頭痛や全体の症状、診察所見も含めて総合的に診断します。

どのように治療するの?

5~10日間、抗生剤を内服します。 お薬を飲み始めると、熱は2〜3日で下がり、咽頭痛もやわらいできます。
症状がなくなり、元気になると安心しがちですが、溶連菌は存在します。リウマチ熱や腎炎などの重大な合併症を引き起こさないために、抗生剤は処方された日数分を全て内服して下さい。

学校(幼稚園・保育園)は行っていいの?

抗生剤内服後24~48時間経過し、解熱しており全身状態がよければ問題ありません。学校や園によっては、登校(登園)許可証が必要な場合もあります。

家での対処など

“のど”に刺激の強いものは避けてください。食事は「熱い」、「辛い」、「すっぱい」ものは避け、食べやすく、消化のよい食べ物にしてください。食べるのがつらいようなら、水分だけでもしっかり摂るよう心がけてください。その場合も炭酸など刺激を与えるものは避けてください。

症状が改善しなくて困った時

抗菌薬を飲み始めて2〜3日たっても熱が下がらず、“のど”の痛みも消えないようなら、再受診してください。お薬が効いていないこともありますし、別の感染症が原因の可能性もあります。